『ろう者』を守れるか

難聴児の早期発見・早期療育推進のための
基本方針(案)を読んで考える

4月17日(日)


活動報告

年度最初のろう塾対面企画スタッフを含め25名の参加があり
「『ろう者』を守れるか〜難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針(案)を読んで考える」
について講演及びワークショップを開催いたしました

【流れ】
9:30-10:00
・基本方針って?
・基本方針の読み方
10:00-10:30
・何か問題なのか、変えるべきところを5つのグループに分かれて話し合う。
→赤ペンで書いてもらい、iPadなどで撮る。
11:30-11:45
・発表タイム
→撮った写真を投影して発表する
11:45-11:50
・まとめ
11:50
・記念撮影
【資料】
・資料1 難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針(案)
・資料2 難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針
【講演】

 

基調講演では基本方針の基本的な考え方や目的について確認し(基本方針に書いてあることは予算がつく等)事前に提供された基本方針の資料の中で小野先生が気になったところを紹介しながら方針を読んでいきました。

【ワークショップ】

ワークショップでは パブリックコメントのコツ(具体的な修正箇所を指定し、具体的な修正案を提示する・大きな変更より、細かな変更の提案をする・用語の意味や、注釈を提案する・あいまいな意見ではなく・文章の修正案を書くなど具体的な提案をする・運用する時曖昧になってしまいそうな解釈を確認する、読む立場になってコメントする等)を紹介し、発表する内容を説明した上で(写真①)何が問題なのか、変えるべきところをグループに分かれて話しあいました。
発表では5グループの発表があり、以下の具体的な提案が出てきました。
 ①変えるべきところ
・ 全体的に難聴児という言葉で締めくくっているため「聾(ろう児)」が含まれていない
・ 定義が明記されていない、聴覚活用支援の内容がほとんど
・きれいな言葉、曖昧な言葉 等
 ②その理由
・難聴とはろう児童が含まれているかどうか?
・ロールモデルってどういう人を指すのか? 
・ろう者が読んで排除された気持ちになるから(医学的視点が強い)等
 ③具体的な提案
・「難聴」と「ろう」の定義をはっきり明記
・難聴児→ろう児・難聴児と変更し医学的文化的な受け方が違うことを明記
・習得できる言語を「手話と日本語」にし (言語・コミュニケーション手段という書き方だと誤解される)定義の明記をおこなう 等

・最後にバブリックコメントに手話動画での意見提出方法がなく、要望したことにより手話動画の意見も提出できるようになった背景を参加者から、方針案を手話翻訳した話を小野先生から、テーマのきっかけとなった人工内耳の話とまとめを司会を担当した学生スタッフの大石さんからお話しして終了しました。

当事者を集め深い議論をし、その結果となる提案をまとめることができ、どのようにろう者・手話・そして「自分」を守っていき、生きやすい社会にしていくかを考える貴重な時間となりました。
感想動画

登壇者

小野先生

NHK手話ニュースキャスター

明晴プレスクールめだか管理者

明晴学園教諭

NPOバイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター理事