3月20日(日)

「ろう高校生ホンネから未来を考える」

中高生から60代以上の計123名の様々な年代が視聴した
『ろう高校生の「いま」&ホンネ』の報告です。
早速覗いてみましょう!
【流れ】
★第一部 視聴者からの事前質問への視聴者からの事前質問への回答
(どの質問で誰が答えるかを事前に決めて、2人が実際に答えて他の2人は文章としてチャットへ掲載する形)
・MC 鎌本自己紹介
・学生自己紹介(入谷→関根→西脇→宮腰)
・質問①「アイデンティティの確立」への回答(入谷→宮腰)
・質問②「ろう学校・インテ育ち+教員に求めること」への回答(西脇→関根→入谷→宮腰)
・質問③「日本語・英語の身に付け方」への回答(関根→入谷)
・質問④「大学受験について」への回答(宮腰→西脇)
・質問⑤「学習方法・学習環境」への回答(入谷→関根)
・質問⑥「大学生活で不安なことは?」への回答(西脇→関根)
・質問⑦「家庭環境について」への回答(宮腰→西脇)
★第二部
・テーマ①「ろうアイデンティティの確立(エピソード)」
・テーマ②「ろう学校で大変だったことは?(ろう学校におけるオーディズムの経験)」
・テーマ③「ろう学校に通って良かったこと、ろう学校に通って得られたこと」
・高校生からの一言(入谷→関根→西脇→宮腰)
【総括】
出身、在住地域、家族環境が様々な大学生1人(MC)高校生4人が登壇した企画
企画進行は登壇者である5人に任せ、MCの鎌本さんの指揮・構成をはじめ、学生スタッフの自主性・企画力などの成長を図りました。
・第一部:視聴者からの事前質問への回答
視聴者から事前に受け付けた質問に答える形で進めました。方法としては回答者4人のうちどの質問を誰が答えるか事前に決めて2人が実際に答え、他の2人は文章としてチャットへ掲載する形で進めました。
「アイデンティティ形成」では宮腰さんが知識がないことによる無意識の圧を説明し「無意識の圧」に対してどのように対応していくべきか、問いかけていました。
「ろう学校・インテ育ち+教員に求めること」では、生徒ときちんと向き合って話してほしい、ろう先生と生徒との距離が近いなど高校生目線で説明していました。
「日本語・英語の身に付け方」では、入谷さんが事例の1つとして毎日、新聞コラムを切り取ってノートに貼り、分からない語彙を調べているという話をしていました。難しい言葉を覚えた先にあるのはなんだろう?と気になったのがきっかけだそう。
「大学受験について」では、大学受験の情報保障などについて説明し、西脇さんが聴覚障害があるから福祉系を勧められたなどの経験があった、それでも自分が勉強したいことを貫き、行きたい大学に合格したという話をしてました。
「大学生活で不安なことは?」では、関根さんは自分が聞こえないことによる必要以上の支援を受けるのではないかということを不安に思っているということを話していました。
回答者4人の背景や現状を把握することができ、質問に回答するだけでなく第二部での議論をより一層楽しむための前準備として行うことができました。
・第二部
高校生4人が視聴者に最も伝えたいことは何かを考えたテーマ。このテーマに沿って4人が議論する形にしました。
「ろうアイデンティティの確立(エピソード)」では、同級生とのコミュニケーション方法で衝突、葛藤があったことがうかがえました。
ろう者、難聴者などの様々な立場を考えた上でどのように関わっていくのか改めて考えさせられる内容でした。
「ろう学校で大変だったことは?(ろう学校におけるオーディズムの経験)」では、聴者の先生からのオーディズム(聴力至上主義)の経験すなわち聴者の先生による抑圧を受けた高校生たちがどう感じているのか、そしてどう行動したのかを説明していた。入谷さんの例で、手話で「おはようございます。」と言ったところ、「声を出しなさい。声を出さなくても構わないが、その場合社会から嫌われるよ。」という社会的な評価を盾にした抑圧、オーディズムの経験とその抑圧に対してとった行動(挨拶の意味を辞書で調べ、先生に手紙を送ること)を話していました。
「ろう学校に通って良かったこと、ろう学校に通って得られたこと」では、高校生4人に共通していたのが、苦しさを経験できる、当事者になって解決方法を考える時間があったということ。そしてそれは自分がこれからどうしたいかを自覚することにも繋がり、大きな「学び」があったということを話していた。そこから宮腰さんはろう学校にロールモデルが必要だということ、関根さんは学び続ける姿勢、伝え続ける姿勢を持つことが大事だと説明してくれました。
最後に高校生からの一言それぞれ話して終わりました。
SNSを活用した全国的な繋がり、情報交換する場、そして自分を取り巻く環境の問題について話せる人がいることが大事だというまとめをいただきました。
ただ議論するだけでなく問題点を抽出しどのように解決していけば良いのかについても話し合っていたため、視聴者自身にもその問題点をどのようにしたら解決できるかを自発的に考えさせるような進行できていたように思われました。高校生4人から「打ち合わせをしたい!」「第一部と第二部の区別をはっきりしたい」など意欲的な意見や発言をしてくれたり、念入りの確認したりしたお陰で、トラブルがなく無事に終わることができました。
MCの鎌本さん・関根さん・西脇さん・入谷さん・宮腰さん ありがとうございました!
PR動画
登壇者

MC
鎌本 美涼 氏
学生スタッフ
鎌倉女子大学

ゲスト
入谷 那々花 氏
学生スタッフ
香川県立聾学校

ゲスト
西脇 萌華 氏
学生スタッフ
都立中央ろう学校

ゲスト
関根 理乃 氏
学生スタッフ
都立中央ろう学校

ゲスト
宮腰 翔 氏
学生スタッフ
筑波大学附属聴覚特別支援学校

